大判例

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東京高等裁判所 昭和44年(行ケ)28号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕(本件審決を取り消すべき事由の有無について)

二 前記本願考案の要旨ならびに<書証>によると、本願考案のプロパンガス計量器は通常のガス計量器の装置たるガス流量目盛およびこれに対応する装置のほか、軽量小型の回転翼車および減速機構、指示針ならびにこれらに基づくガス流動状態指示目盛等の装置から構成されていることが認められるところ、原告は、前記軽量小型の回転翼車および減速機構、指示針等を設けたことにより、ごく微量のガス漏洩も探知することができ、この点に、本願考案の進歩性がある旨を強調する。

なるほど、原告主張のような装置を設けることにより、引用例に記載されているような通常のガス計量器でわかるガスの流量よりも、かなり微少なガスの流動ないし流動を探知することができ、したがつて、原告主張のようにガス漏洩の有無を発見することのあることは、いなめないであろうが、原告のいうガス漏洩の探知というのも、畢竟、ガス計量器を経由して流れるガスについて、ごく微量の流動をも探知しうるというにとどまる―ガスの微量の流動とガスの漏洩とが一致するものでないことは説明するまでもない―ことは、原告の主張自体から明らかである。

そして、本願考案においては、このような微量なガス流量を測定する装置として、単に軽量小型の回転翼車、減速装置および指示針等の装置を一個余計に付加したにとどまるのであつて、右装置自体に格段の特殊性を認めることはできず、一般の流量計における最下位の桁の流量指示針の装置と格別異なることはなく、したがつて、このような微量なガスの流れを探知する装置にとどまるかぎりにおいてはその技術分野に属する当業者にとつてきわめて容易に推考しえない装置であると認めるべき理由はない。するとこの点の違法をいう原告の主張は容認することのできないことは明らかである。

(むすび)

三 以上のとおりであるから、本件審決がその主張の点において違法であるとしてその取消を求める原告の本訴請求は理由がないというべきである。

よつて、これを棄却する。(服部高顕 石沢健 奈良次郎)

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